認知症2 ユマニュチュード

 

ひとくちに認知症と言っても その発症原因や症状、症状に対する対応方法はさまざまです。

しかし 近年医学の研究によって、それらにはいくつかの傾向があることが分かってきました。
認知症全体の約9割を、大きく分けて次の4種類に分類することができ、これらは「4大認知症」と呼ばれています。

●アルツハイマー型認知症
異常が起こりやすい箇所:海馬、頭頂葉を含む後方領域。
記憶を司る海馬(かいば)を中心に、頭頂葉(とうちょうよう)まで。広範囲で脳が萎縮することによって起こります。現場では MRで海馬の計測し経過を見て判断しています。
主に記憶障害や見当識(日付や時間、場所などを認識する機能)障害、判断力の低下などの症状が現れます。

●前頭側頭型(ぜんとうそくとうがた)認知症(前頭側頭葉変性症のひとつ)
異常が起こりやすい箇所:前頭葉、側頭葉。
人格を司る前頭葉(ぜんとうよう)と、言語を司る側頭葉(そくとうよう)が萎縮することによって起こります。MRI・MRAを基に専門医が判断します。
人格が変化して思いのままに行動しようとする、言葉の理解ができなくなる、等の症状が現れます。

●レビー小体型認知症
異常が起こりやすい箇所:海馬、後頭葉。
記憶を司る海馬から、視覚を司る後頭葉(こうとうよう)までの広範囲で血流が悪くなり、機能が低下することによって起こります。
初期症状に幻視を訴えることが多く、睡眠障害が初発症状となることが多い。

●脳血管性認知症
異常が起こりやすい箇所:脳血管(全体)。
脳梗塞や脳出血など、脳内の血管に異常が起こることによって起こります。
脳梗塞を多発した方が発症するケースが最も多く、脳血管障害の大きさが認知症の程度と関係してきます。

以上のように どのタイプの認知症なのか?現場の専門医は 精査の上判断を下しています。

高度な画像識別で脳の様態を把握でき診断を下せるようにはなりましたが、前回で述べたように脳の伝達物質・病理・生理学的作用は複雑すぎて良くわかっていませんので 薬による治療は功を奏しません。

アルミニウムが アルツハイマー型認知症になるとか、酸化した油や薬 社会毒 食品添加物とかいろいろ言われていますが そんなの嘘だ!デマだ! 科学的根拠はない!と、述べる前に これらの項目の増加に比例して認知症が増えている事実はあるのですから 個人個人で摂取を抑えるのが私はベストに思います。
あっ!アルミニウム缶のビール昨夜も飲んでしまった(笑)

しかし、前にも述べたように 周りの高齢者を見ると 活動的に 趣味・コミュニケーション・運動を楽しんでる方に認知症の方は居ません。

逆に 趣味・コミュニケーション・運動を楽しむ高齢者が 骨折して寝込んで 趣味・コミュニケーション・運動を奪われると みるみる脳機能が低下していくのを現場で感じています。

高齢者になってからアタフタせず 若いころから 上記の社会毒を控え 殻に閉じこもらず人間関係を構築し 人生を楽しみましょう!!!

では、認知症に家族がなってしまったらどうしたら良いの??
暴れる!
妄言!
怒鳴る!
徘徊!
意味不明な言葉!
家族としては どうしていいかわかりませんよね(´;ω;`)
本当に困りますね。

しかし、その異常行動にも理由があるということです。
認知症の方は 不安や恐怖 孤独の暗闇の中にいます。
治癒はかなわなくとも改善する ひとつの手立てとして家族や周りの考え方や接し方が大変重要となります。

とある 高齢者のおじいちゃんが ひとりで御飯を炊き食事の支度 好きな趣味に没頭し グランドゴルフ仲間と日々を元気に楽しんでいました。

ある日息子が 父親は高齢者で何かあったら大変と 同居を決めました。
嫁は 『お義父さん 食事 選択は私がしますから 何もせず其処に座っていてください。』
息子は 『おやじ もう年なんだから出歩くのは控えろよ!またその話?前に聞いたよ!』
孫は 『おじいちゃん またその話?つまんないよ!』と、おじいちゃんが来ると自部屋に避難。
あれほど元気だったお爺ちゃんは みるみる認知症になりました。

逆に 高齢者の夫婦でお爺ちゃんが認知症になりました。お母さんだけでは大変と 娘家族が同居を決めました。
娘は 事あるごとに『父の栄養面を考え お父さん チョット手伝ってください。やっぱりお父さんは頼りになるわ!』と 簡単な依頼。
婿さんは『お義父さん その話何度聞いても面白い!ためになります!凄いですねぇー!』と、コミュニケーションを図る。
孫は『おじいちゃん、犬を連れて散歩行こうよ。公園で遊ぼうよ。』と 運動を図る。
このお爺ちゃんは みるみる改善し1人で買い物に行けるまでになり 趣味であるカラオケにも行けるようになりました。

この差は何でしょう??

子供の接し方に似ていませんか?
危ない!
うるさい!
ダメ!
おとなしくしていなさい!
大人の都合を押し付けていませんか??

 

ユマニュチュード

ユマニュチュードってご存知ですか?
フランスのジネスト・マレスコッティ研究所(Instituts Gineste-Marescotti)所長のイヴ・ジネスト氏により考案された 具体的な技術に基づいた、誰でも学べる介護の方法です。
日本にも支部もありますし 提携病院 協力医もおります。関連本やDVDもでています。
YouTubeに動画も御座いますし 検索を掛ければ沢山のユマニュチュード情報があふれていますので 身近に認知症の患者がいる方は見て参加して学ばれることをお薦めします。

YouTube高齢者ケア研究室ガミガミ分かりやすくていいと思います。
https://www.youtube.com/channel/UCHopS0wOt0R9Iun1ZH5fpLg

ユマニュチュードは『ケアする人とは何者か』という哲学に基づく、認知症ケアの手法。
『見る、話す、触れる、立つ』というコミュニケーションの4つの柱を基本とし、150を超える技術から成ります。
完全なる治癒は望めなくても 一歩も二歩も前向きになれる手法です!!

臭い! 汚い! あっち行け! 困った!手を煩わせるな!
拘束衣同様の接し方していませんか?

邪険な対応していませんか???

認知症の対応 本当に大変だと思います。
食 社会毒に気を付け 人生を楽しみましょう!!!

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