子供は 外傷的脱臼をしません。と、言うか解剖学的には、大人と違い脱臼し難いです。
よく子供の肘が抜けると、聞きますが、大人の脱臼とは違う 逸脱性障害。
6~7歳位まで発症する 肘の橈骨小頭の亜脱臼です。橈骨輪状靱帯(図-1参照)というバンドから橈骨小頭が数ミリ遺脱した状態で 関節自体が完全逸脱した脱臼とは違います。
発生機序(原因)は、腕を引っ張ったときや 腕を下に寝返りをうったときにも発症します。非常に習慣性に生りやすい場所ですが、6~7歳頃には橈骨小頭が大人の形状になり 抜けなくなりますから安心して下さい。
手の平を返せない(ちょうだいができない)バンザイが出来ず 腕を使わず ダラーンとしていたら おかしい?と疑って下さい。
最初上記の状態で 血相を変えてくるお母さんもいらっしゃいますが、来院して来た時に既に自然整復されていることも良くあります。しかし、各医療機関では形だけ整復して「大丈夫!治ったよ。」と、しっかり窓口徴収しますから 数千円をドブに捨てるようなものです(笑)
詐欺師だって冷静さを欠いた人ほど格好の餌食となるでしょう?
医療機関の前に着いたら まず、お母さんが深呼吸して子供に飴でもみせて頂戴が出来てバンザイが出来れば帰って大丈夫ですよ。翌日も使わないようなら医療機関を受診しても手遅れにはならない症例ですので安心して下さい。
前腕の骨は橈骨と尺骨の2本の骨で構成されています。日常生活で子供の手を引くときも子供の手のひらを上(図-2の状態)にして引っ張った方が抜けにくいです。手のひらを返して引く(図-3の状態)と挺子の作用で抜けやすくなりますので注意して下さい。
お祭り買い物で お子さんの手のひらとお母さんの手のひらを合わせ 子供の小指側を引く様にするイメージね?絶対抜けない❗ってことではないよ。
一番大切なのは 子供の行動を親の都合に合わせない❕❕
って事だな( ≧∀≦)ノ
整形外科 接骨院にいけば簡単に対処できますが、出かけ先であっても焦らず 翌日 でも、何ら障害が残る事は、ありません。
また 頻繁に繰り返すお子様の場合でも、病的·解剖学的指摘を受けなければ 成長するにつれ抜け難くなりますから この子は成長過程なんだなぁー?と、暖かく見守ってあげて下さいね?