閉塞性動脈硬化症 取れない下肢の痛みと痺れ

脚が痺れて痛む方 居ませんか??

手の痺れや脚の痺れと痛み ヘルニアや脊椎管狭窄症です!と診断を受け信じる方も多いのではないでしょうか??

逆に YouTubeやSNSに流れる
脚が痺れる・痛むのは ヘルニアではありません!脊椎管狭窄症ではありません!!
の良く聞く言葉を安易に信じ込む方も居るのではないでしょうか??。

その下肢の痛みと痺れ 本当に整骨院や鍼灸や整体で改善可能なのか??

鑑別と評価 きちんとその症状にされていると思いますか???

昨日も 下肢の痛みと痺れが強く 様々な整体・接骨院・鍼灸院を廻ったけど改善しないと 中高年の男性の医療難民が来ました。

問診で 症状 既往歴 生活環境を聞いて 皮膚状態の視診 触診で大腿動脈(ふとももの付け根)膝窩動脈(ひざの後ろ側)足背動脈(足の甲)後脛骨動脈(くるぶしの下側)の脈拍を調べ『閉塞性動脈硬化症』???
直ぐに 検査機器のあるドクターに情報提供書を書き廻しました。

閉塞性動脈硬化症ってなに??

閉塞性動脈硬化症は、手や足の血管の動脈硬化により、狭窄(血管が狭くなる)や閉塞(血管が詰まる)を起こして、血液の流れが悪くなり、手先や足先へ栄養や酸素を十分に送り届けることができなくなり手足にさまざまな障害が現れます。

軽度 重度様々あります。
マッサージしたから整体したから改善した!軽度なら充分改善する可能性はあるかもしれません。
しかし、そこには医学的検知などなく 感の世界でありエビデンスの微塵もありません。

ひとくちに血流に影響する血管の問題と言っても様々あります。

 

どんな症状なの??

閉塞性動脈硬化症の主な症状は、
・手足に冷感 痺れ
・間欠性跛行と言って 下肢が締め付けられるような痛みで休み休み出ないと歩行できない。特に階段の昇降は閉口します。
・安静時痛  じっとしていても痛みがでたり夜間に痛みで目が覚めたりします。
・潰瘍・壊死 酷くなると手足に治りにくい潰瘍が出来たりします。
等々
脚が痺れる・痛むとヘルニア・脊椎管狭窄症からの坐骨神経痛の診断を受けた方に似ています。

脚が痛む・痺れる=脊椎管狭窄症・ヘルニアも必ずしもイコールではありませんよ。

どんな検査をするの??

動脈硬化は 医療機器の揃ったクリニック・病院での診察診断になります。
私が長年勤務した クリニック・整形では下記のようなフォルムPWV/ABIという検査機材を用いていました。

上腕・足関節血圧比(ABPI)の測定
人間の体には頭の先から足の先まで隈なく動脈が走っています。その動脈に硬化が起こると足の動脈がつまったり、脳出血をおこしたり、狭心症、心筋梗塞といった様々な病気の原因となります。最近では動脈硬化度の早期発見のために簡便な痛くない検査で動脈の硬化度が測定できるようになりました。

上腕・足関節血圧比(ABPI)の測定足と腕の血圧の比をABPI といいます。ABPI を測定することで、足の血液の流れを調べます。正常では、ABPI は1以上ですが、血液の流れが悪くなると、ABPI は低下します。ABPI が0.9以下の場合には、足に動脈硬化が起こっていると考えられます。

この様なカフを両手両足に巻くだけです。
画像はこのサイトからお借りしました。
http://e-aso.info/general/sinsatsu/index.html

その他にも
・血管造影検査
・超音波を使って血管の太さや狭窄、閉塞を調べます。
・レーザーを使って血液の流れを調べます。
・サーモグラフィーで皮膚表面の温度を調べます。

 

治療薬は??

内服薬や注射薬があります。閉塞性動脈硬化症に使われるお薬は、血液をサラサラにしたり、血管を拡げたりすることによって血液の流れを改善する作用があります。多く使用されているお薬は抗血小板薬ですが、専門ドクターは、症状に合わせてお薬を使い分けたりしています。
お薬には閉塞性動脈硬化症の薬物療法は、下肢の症状改善だけではなく、脳梗塞や心筋梗塞といった命にかかわる病気の発症を予防することも目的に行われる場合があります。
【抗血小板薬】
血小板は出血した際に止血する役割を果たしますが、活発に働きすぎる場合、血栓(血の塊)ができたり、動脈硬化が進行したりします。これを抑えるのがこのお薬です。
【末梢血管拡張薬】
手や足などの血管を拡げ、末梢の血液の流れを改善します。
【抗凝固薬】
血栓ができたり、血栓が大きくなるのを防ぎます。

大きな閉塞の場合は??
血管内治療は、動脈硬化によって狭くなった血管を拡げ、血液の流れを改善させる治療です。薬物療法とは異なり、血管の中で直接行われる治療で、次のような種類があります。

1)バルーン法
風船の付いた細い管(バルーンカテーテル)を血管の中に入れて、風船を膨らませることで血管を拡げ、血液の流れを改善・維持させます。

2)ステントの挿入
ステントと呼ばれる器具を血管の中に入れて、血管を内側から支えることで血管が狭くなるのを防ぎ、血液の流れを改善・維持させます。

3)アテレクトミー
器具で血管の詰まった部分を削り、血液の流れを改善させます。

4)バイパス手術
人工血管や自分の静脈を使って、新しい血液の道(バイパス)を作り、血液の流れを保つ手術を行います。

治療よりも予防を!!

閉塞性動脈硬化症の運動療法とは、主に「歩く」ことです。太い血管が狭窄(血管が狭くなる)や閉塞(血管が詰まる)を起こすと血液の流れが悪くなり、歩行時に筋肉(ふくらはぎが多い)が痛くなるので歩行に支障を来します。しかし、無理のない距離を「歩く」ことで周囲の細い血管(側副血行路というバイパスとなる血管)が発達し、血液の流れが改善するので、長い距離を歩くことができるようになります。
運動療法には、医療機関で行う監視下運動療法と、医師の指導のもとに自宅で行う在宅運動療法があります。監視下運動療法を行った患者さんの場合、1ヵ月で歩行距離は約2倍、3ヵ月では約3倍に増加することがあります。その後も在宅運動療法を続けることにより、治療効果を維持し、場合によってはさらに増加させることも期待できます。

運動のポイント

・1回30分程度、1日2回で毎日行うのが理想的です。
・最低でも1日30分、週3回以上は行うように心掛けましょう。
・寒い日・暑い日は 屋外で行わず、屋内でもOK。

ホームページO脚のページにある下腿筋のストレッチと強化を 患者さんには薦めています。

毎日歩行運動を続けていくと、側副血行路が発達して、血液の流れが改善されますので、なるべく毎日続けるようにしましょう。

 

栄養は??

似たような症状がある サルコペニアには 栄養を指導するだけ症状は改善します。

閉塞性動脈硬化症に 〇〇のサプリが良い!この栄養素のサプリが効果的!と言う。医学的論文はありません。
しかし、身体は全て栄養により構築されています。
良質の天然水・バランスよい栄養の供給 楽しみながらの運動 タバコを控え 怒り・不満の感情を抑え 良質の睡眠をとれるよう日頃から注意しましょう。

ひとくちに 脚が痺れる・痛むと言っても この様に赤旗兆候の危険な病変が隠されている場合があります。

心筋梗塞・脳梗塞が隠されているかもしれないし その先に待ち構えている症状かも知れません。
常日頃から 予防を心がけましょうね。

痺れる・痛む症状が 整骨院や鍼灸や整体で改善しない症状もある事 少しはご理解いただけましたか?

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