骨粗しょう症 後編

前号で骨粗鬆症の簡単なメカニズムが、お分かり頂けたことと思います。

要約すると 骨は破壊と再生を繰り返し強度を保っています。その、バランスが崩れると骨はドンドン弱くなります。

骨粗鬆症は、大変身近な疾病ですが 症状が感じられないため放置する方もほとんどです。ほっておくとドンドン進行し 咳をしただけ チョットつまずいただけで 大きな骨折を引き起こし寝たきり介護や認知症にも移行する疾病ですと脅されますよね。

よく 医療機関で骨密度を図り 私の骨は若い!と、一喜一憂される方がおられますが、それ!本当なの??
骨密度の検査は インチキとは申しませんが、大変ファジーな検査機器なので ある程度の目安にとどめ 生活習慣 食習慣の改善に努めましょう。


よく、カルシウム剤ビタミンD剤を飲んでいるけど 骨粗鬆症は、治るの?との質問を受けます。
残念ながら 上記の写真のような状態になると元に戻ることは、決してありません。
それじゃー意味無いの?ってことでもないんですよ。血中にカルシウムは一定の濃度なけ
ればなりません。カルシウムは吸収率が悪く ビタミンDで腸管を刺激し血中に送ります。

血中内に一定のカルシウムがないと 骨の中からカルシウム取り出し 血中のカルシウムを保たなければなりません。その意味でも、処方されるカルシウム製剤 カルシウム吸収剤ビタミンDは、必要なのですよ。欲を言えば、食から補えればベストなんですけどね。
カルシウム 腸管を刺激するビタミンD 骨に吸収を促すビタミンKをバランスよく摂取しましょう。

カルシウムを多く含む食材

ビタミンDは、日光浴で体内でも合成されますが、魚介系キノコ類に多く含まれます。
上記表で確認できるように 牛乳さほどカルシウムの含有量は多くありません。また、牛乳は リン マグネシウムのバランスも悪いので骨を丈夫にするより嗜好品として摂取ください。
ビタミンKは、パセリ 春菊 の緑黄色野菜
海藻類に多く含まれます。
たんぱく質 ネバネバ食品のムコ多糖類の食品もバランスよく摂取しましょう。

以上が 一般的に述べられる健康情報です。
しかし 37年整形外科・クリニックに勤務しましたが 骨粗しょう症=骨折ではありません。
要は 転ばないように運動機能を低下させない 筋力を上げる ことが何より大切です。

気の利いた整形外科や病院では転倒予防教室などを開いて 
骨粗しょう症 → 転倒 →骨折 → 寝たきり → 認知 
を軽減しています。薬より食 食だけじゃなく筋力に負荷を掛ける運動をしましょう!!

当院でも 町の老人会の催し物に転倒予防教室・認知予防教室をボランティアで派遣いたしますので御用があれば申しつけください。

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